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禅の世界-鈴木大拙 『東洋の心』より その2 「人間尊重」

  24, 2018 13:44
仏教哲学の世界

2.人間尊重の根底にあるもの

大拙氏は、「人間尊重」についてこう述べている。
「・・・カントという人がおりました。これは、哲学者は誰も彼も知っておるが、哲学者でないお方は、あまりご存知ないかもしれない。・・・その哲学者のいった言葉のなかに、いまでもわしは忘れないで覚えているのは、人間は他の人間を道具に使っちゃいかんということをいうのです。自分の目的を何か持っておって、その目的を達成するために、他の人を道具に使うなというんですね。だから人を奴隷にするなということですね。人間を尊重せよ、ということですね。人間は人間を人間として、自主性をもつ存在として、尊重しなくちゃならぬ、ということになるのです。人間を機械にするな、道具にするなという言い表し方を、自分のほうに引き返して見て、「君子自重」ということにするのです。自分で自分を重んじるから、他に対してもその人を重んじるということになる。人間尊重ということになる。これがわしの人間尊重論の一面であります。これをどこまでも推し進めて行かなくちゃ、本当の意味が出てこないと思うのです。ですから、われわれはまず自らを重んじること、自分を軽率に考えないように、自他ともに勉めたいとおもいます。・・・」
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